臨床室
化膿性仙腸関節炎が疑われた成人Still病の1例
山岡 弘明
1
1宇治徳洲会病院 整形外科
キーワード:
Prednisolone
,
Still病-成人
,
X線診断
,
抗細菌剤
,
MRI
,
鑑別診断
,
仙腸関節
,
放射性核種イメージング
,
HLA-B27抗原
,
仙腸関節炎
Keyword:
Anti-Bacterial Agents
,
Diagnosis, Differential
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Radiography
,
Prednisolone
,
Radionuclide Imaging
,
Sacroiliac Joint
,
HLA-B27 Antigen
,
Still's Disease, Adult-Onset
,
Sacroiliitis
pp.1053-1056
発行日 2014年9月1日
Published Date 2014/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015018767
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25歳男。両臀部痛を主訴とした。発熱とMRIでの仙腸関節炎像、血液検査で強い炎症反応を認めたため、化膿性仙腸関節炎と診断した。Campylobacterによる左化膿性股関節炎の既往があったため、セファゾリンナトリウムによる点滴加療を行ったが、10病日後でも改善を認めなかった。骨シンチグラムにて両側仙腸関節と左足Chopart関節に集積を認め、骨盤MRIでは両側仙腸関節にT1強調像で低輝度・T2強調像で高輝度領域を認めた。弛緩熱、全身の関節部痛、肝機能障害、白血球増多好中球優位を認め、仙腸関節培養、血管・尿培養陰性であったことから成人Still病と診断した。プレドニゾロン投与により全身状態が改善したが、CRP陰性化まで約120病日を要した。
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