発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009138570
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81歳男。両手指巧緻運動障害、歩行困難、後頭部痛を主訴とした。腰部脊柱管狭窄症による右下垂足がある。MRI、頸椎単純X線動態所見にて、軸椎歯突起後方に脊髄を著明に圧迫している腫瘤と、軽度の環軸関節の不安定性を認め、軸椎歯突起後方偽腫瘍と診断した。患者の希望でステロイド点滴を行ったが、症状は変化を認めなかったため、入院2ヵ月後に環椎椎弓切除による後方除圧術を行った。術後経過は良好で、JOAスコアは術前7点、術後3ヵ月15点と改善した。術後1年6ヵ月現在腫瘤は軽度縮小し、脊髄の圧迫は著明に改善した。
©Nankodo Co., Ltd., 2009