発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009138569
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生物学的製剤投与中の関節リウマチ(RA)患者に対する人工関節全置換術の安全性・問題について検討した。対象はインフリキシマブ(INF)投与中の症例17例19関節(男性3例、女性14例:平均年齢52.0歳)、エタネルセプト(ETN)投与中の症例3例3関節(平均年齢63.0歳)である。術後、創治癒遷延、全身合併症、RA悪化は認めなかった。術後7ヵ月にETN例で遅発性人工膝関節感染を認め、INF例では急速破壊性股関節症が発生し両側人工股関節全置換術(THA)に至った例およびTHAの8ヵ月後に術側の下腿蜂窩織炎発症例を各1例認めた。以上より、生物学的製剤投与中RA患者への人工関節全置換術は、術後経過では感染や下肢荷重に対する注意が必要であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2009