発行日 2011年9月1日
Published Date 2011/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2012061426
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症例1:80歳男。後頭部痛と四肢の痺れ感を主訴とした。環軸椎関節に不安定性はなく、MRIで歯突起後方にT1、T2強調像ともに低輝度の偽腫瘍を認め、同部位で脊髄は圧迫されていた。また、ミエロCTでも同部位で高度な脊髄圧迫を認め、環椎内縁前後長は26.5mm、有効脊柱管前後長は9.4mmであった。環椎後弓切除術を施行し、術後2年で症状は改善し両手指先の痺れのみとなったが、MRIで歯突起後方偽腫瘍は不変である。症例2:55歳男。後頭部痛と四肢の痺れ感を主訴とした。環軸関節に軽度不安定性があり、MRIで歯突起後方にT1、T2強調像ともに低輝度の偽腫瘍を認め、同高位で脊髄は圧迫されていた。また、ミエロCTでも同部位で高度な脊髄圧迫を認め、環椎内縁前後長は25.3mm、有効脊柱管前後長は9.8mmであった。環椎後弓切除および環軸椎後方固定術を施行し、術後3年で症状、偽腫瘍は消失している。
©Nankodo Co., Ltd., 2011