経験と考察
軸椎歯突起後方偽腫瘍に対して手術的治療を施行した経験
富永 冬樹
1
,
白澤 建蔵
,
山下 彰久
,
原田 岳
,
渡邊 哲也
1下関市立市民病院 整形外科
キーワード:
X線診断
,
環軸関節
,
関節不安定症
,
MRI
,
歯突起
,
腫瘤
,
脊椎固定術
,
脊椎疾患
,
X線CT
,
予後
,
外科的減圧
Keyword:
Atlanto-Axial Joint
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Joint Instability
,
Odontoid Process
,
Radiography
,
Prognosis
,
Spinal Diseases
,
Spinal Fusion
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Decompression, Surgical
pp.311-314
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2015218959
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軸椎歯突起後方偽腫瘍に対して手術を行った5例について検討した。全例男性で、手術時年齢は平均73.6歳、経過観察期間は平均35.2ヵ月であった。術式は、環軸椎後方除圧固定術を3例、環軸椎を含めた頸椎の除圧を1例、脳性麻痺の1例は後頭-胸椎後方再建術を行った。その結果、JOAスコアは全例で改善を認め、術前平均7.6点から最終調査時平均11点へ改善した。X線評価では環軸関節の不安定性を3例、前縦靱帯の骨化を4例に認めた。CTでは環軸関節の変性を全例に認め、偽腫瘍はMRI T1強調像で低輝度、T2強調像で低輝度または低・高輝度混在の像を呈し、経時的変化は短期である1例を除く4例で、偽腫瘍が縮小・消失していた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015