発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2009138571
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30歳女。頸部痛を主訴とした。入院時は痛みのため頸部可動は困難で、起坐も困難であった。単純X線にて左椎弓根拡大、CTにて骨皮質の菲薄化、骨梁構造の消失と空洞化、MRIにて液面形成を認めたことより、原発性の動脈瘤様骨嚢腫(ABC)、巨細胞腫、巨細胞腫に伴う二次性のABCを疑った。顕微鏡下に椎体の皮質を開窓し膜様組織を掻爬した。術中迅速病理検査の結果ABCと診断し、C5椎体の亜全摘後、椎骨動脈周辺を含めた椎弓根内から外側塊まで両側の可及的腫瘍内切除を行った。固定術は後方よりC4~C6を外側塊スクリューにて固定した。術後病理所見より、原発性ABCと確定診断した。術後8ヵ月現在、頸部痛はなく、再発の徴候は認めない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009