発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008012084
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1975~1981年にCharnley型人工股関節全置換術を施行した82例88股を対象とし、術後25年のX線像より耐久性と問題点を検討した。手術時平均年齢は56歳で、原疾患は脱臼性・亜脱臼性股関節症39股、骨頭壊死19股、頸部骨折や偽関節19股、関節リウマチ7股、外傷性関節症4股であった。その結果、術後25年においてソケットおよびステムの生存率は、X線像上の弛みを終点とした場合、それぞれ65%、78%、再置換術を終点とした場合、それぞれ83%、90%であった。術後25年以上観察し得た27例30股のうち、20股は再置換術が不要で、ソケットの摩耗は51.7%、大腿骨の骨溶解は36.7%、うち広範囲の骨溶解は20%認めた。今回の成績ではソケットの摩耗や骨溶解を高頻度に認めたが、手術手技や材質の改良によりさらに成績が向上する可能性があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007