発行日 2007年10月1日
Published Date 2007/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2008012083
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労災事故による重症損傷手6例7手(平均年齢35歳)の治療経験をもとに、その治療戦略と問題点を検討した。損傷内容は完全切断10指、不全切断14指、1手、皮膚欠損4例、両側例および手根骨の長軸脱臼が各1例であった。15指は挫滅が強く再接着は困難であったが、再接着を試みた9指1手のうち、6指1手は生着し3指は壊死に至った。また、4例5手に平均6.3回の再建術を行った。全例の職場復帰状況は原職復帰2例、配属転換1例、職場変更2例であった。Disabilities of the arm, shoulder and handスコアは平均22点であった。マイクロサージャリーを駆使した可能な限りの初期治療とその後の計画的な再建術により有用な手の再建が可能となり、精神的・社会的支援、確実な再建術により患者との信頼関係を築くことが重要であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007