発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2007184474
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2000年11月~2004年10月までにHanssonピン固定術を施行した大腿骨頸部内側骨折Garden分類stage III、IVの43例43肢の短期成績を検討した。患者は男性10例、女性33例、平均年齢70.5歳であった。その結果、術後6ヵ月時における骨癒合率は56%、骨癒合時期は平均4.4ヵ月であり、受傷から手術までの日数は受傷当日が21例と最も多く、平均2.1日であった。受傷後早期の手術例ほど骨癒合率が高い傾向にあり、整復良好例は不良例より骨癒合率が高かった。再手術は偽関節に対する人工骨頭挿入術3例、化膿性股関節炎に対するHanssonピン抜去、骨頭切除・持続洗浄1例であった。歩行能力低下は骨癒合例4%、骨癒合不全例37%であった。Hanssonピン固定術は有用とはいいきれないが、Garden分類stage III、IVにも行える手術方法の一つと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007