経験と考察
非転位型大腿骨頸部骨折に対する骨接合術の成績不良因子に関する検討
藤井 貴
1
,
棚瀬 嘉宏
,
木下 恵祐
,
渡邊 康司
1済生会兵庫県病院 整形外科
キーワード:
偽関節
,
骨壊死
,
内固定法
,
骨ネイル
,
大腿骨頸部骨折
,
治療成績
Keyword:
Bone Nails
,
Femoral Neck Fractures
,
Fracture Fixation, Internal
,
Osteonecrosis
,
Pseudarthrosis
,
Treatment Outcome
pp.416-420
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2014255382
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Hanssonピンを用いて骨接合術を行い、術後3ヵ月以上追跡できた60歳以上の37例を対象に、経過観察中に骨頭壊死や偽関節が発生した成績不良群7例と発生しなかった成績良好群30例に分類して治療成績を比較した。Garden分類と下赤分類を併用した骨折型分類によると、A群の内訳は、Garden分類stage I(不完全骨折・外反陥入)では1/7例(14%)、stage II(完全骨折・転位なし)では0/7例(0%)、下赤分類type 2(完全骨折・外反陥入)では4/18例(22%)、type 3(完全骨折・頸部が骨頭に全体的に陥入)では0/1例(0%)、Garden分類stage III(完全骨折・内反転位)では2/4例(50%)であった。両群間で年齢、性別、待機日数、術前後のGarden alignment index、ピンの刺入位置、骨折型、Singh index(骨粗鬆症)に有意差は認めなかった。Garden分類stage I、IIと下赤分類type2、3を非転位型とすると、その成績不良率は15.1%(5/33例)であった。
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