発行日 2009年9月1日
Published Date 2009/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009331704
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68歳女。約6年前、膵頭部および肝十二指腸間膜への高度なリンパ節浸潤を伴い、治癒切除不能と診断した胃前庭部の3型進行胃癌に対し、姑息的胃切除として幽門側胃切除、D1リンパ節郭清(Billroth II法再建)術を施行した。病理診断は膨脹性発育を認めるpor1の低分化型腺癌で、粘膜下に高度なリンパ管侵襲を認めた。術後は化学療法としてlow doseFP療法を17クール施行しCRを得た。しかし今回、CT検査で脾動脈周囲にリンパ節腫大を認め、半年後のCTでは増大傾向を示した。画像上、他に遠隔転移を認めず、脾動脈周囲リンパ節単独再発と診断してリンパ節摘出術を施行した。病理診断は低分化型腺癌、胃癌の再発であった。術後経過は良好で、術後14日に退院となり、現在外来で化学療法を継続中であるが、再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2009