発行日 2016年12月1日
Published Date 2016/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017128018
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例1(77歳女性)。過去1年間に3回の膵炎を繰り返したため精査目的で受診となった。造影CTおよびERCP検査で膵体部癌を疑い、外科へ入院となった。精査により主膵管進展をきたす腫瘍として膵腺房細胞癌(ACC)、膵内分泌腫瘍が疑われ、膵体尾部脾合併切除術を施行、病理所見からACCと診断された。術後は外来にてS-1による術後補助化学療法を6ヵ月行い、術後3年経過現在、無再発生存中である。症例2(73歳男性)。糖尿病にて近医より急激な血糖コントロール不良で紹介となった。腹部CTで膵体部主膵管の拡張と膵実質の萎縮を認めたほか、膵頭部から体部にかけて約2cmほどの広がりを持つ造影効果不良な腫瘤が認められた。精査により主膵管内進展をきたしている点からACCと考え、亜全胃温存膵頭十二指腸切除術を施行、病理所見からACCと診断された。退院後は外来にてS-1での術後補助化学療法を6ヵ月行い、術後2年経過現在、無再発生存中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2016