発行日 2016年8月1日
Published Date 2016/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016309861
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症例は68歳男性で、糖尿病、高血圧で通院中であった。タール便が出現し、貧血を指摘された。胸部CT所見では、右上葉に径60×50×30mmの内部に空洞を有する腫瘤性病変を認めた。腹部CT所見では、腹腔内にfree airを認め、穿孔性腹膜炎の診断で緊急開腹術を行った。レトロスペクティブにCTを再検討すると、小腸壁が不整に肥厚している部分が2ヶ所認め、小腸腫瘤の可能性が考えられた。実際の切除標本では小腸腫瘤は3個であったが、うち2個は近接していた。腫瘤を含む小腸部分切除を行った。病理組織所見で、3個の腫瘍いずれも同様の組織像を示し、肺多形癌の転移が考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2016