発行日 2015年6月1日
Published Date 2015/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015285008
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70歳女。下腹部痛と嘔吐を主訴とした。イレウスの診断で入院し、腹部単純X線、腹部CTにて、小腸の拡張と鏡面形成像、whirl signが認められたが、小腸の造影効果は良好であり、イレウスチューブを挿入して経過観察とした。腸管減圧は良好であったが、whirl signは改善せず、腹腔鏡下に腹腔内を観察したところ、壁側腹膜に癒着したS状結腸腹膜垂による内ヘルニアが認められたため、絞扼を解除した。解除後は陥入腸管の血流障害が改善したため、腸管切除は行わずにS状結腸腹膜垂を切離・摘出し、良好な経過が得られた。
©Nankodo Co., Ltd., 2015