発行日 2013年9月1日
Published Date 2013/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013373072
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54歳女性。頻回の嘔吐を主訴に受診となった。腹部骨盤部造影CTでは小腸の拡張と骨盤内小腸の狭窄が認められた。このことから本症例は小腸イレウスと診断され、対処としてイレウス管の挿入を行い、保存的加療が行われたが、症状の改善が得られなかったため手術が施行された。手術所見では小腸は中等度に拡張していたほか、S状結腸腹膜垂どうしが癒着し形成された1cm程度の裂孔に5cmほどの小腸が陥入しており、イレウスを呈していた。以後、小腸の漿膜損傷や器質性狭窄は認められなかったことから腸管切除は行わなかったが、術後の経過は良好で、術後6日目には退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2013