症例
Ileosigmoid knotによる絞扼性イレウスの1女児例
前田 翔平
1
,
岡村 かおり
,
飯田 則利
1大分県立病院小児外科
キーワード:
S状結腸疾患
,
回腸疾患
,
腸閉塞
,
腹部X線診断
,
緊急手術
,
腹部CT
Keyword:
Ileal Diseases
,
Intestinal Obstruction
,
Sigmoid Diseases
,
Radiography, Abdominal
pp.768-771
発行日 2021年7月25日
Published Date 2021/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2021306670
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症例は11歳女児で、腹痛と嘔吐を主訴とした。近医受診にて絞扼性イレウスが疑われ、当院搬送となった。腹部X線ではniveau形成を認め、腹部造影CTでは広範囲な小腸の虚血とclosed loopの形成を認めたことから絞扼性イレウスと診断し、緊急手術を行った。病理組織学的所見では、粘膜の壊死・出血・脱落、間質の浮腫を認め、周囲血管およびリンパ管は腫脹して虚血に陥っていた。また、腸間膜の静脈・動脈は絞扼の組織像を認め、悪性所見は認められなかった。術後は経過良好で、術後7日目に退院された。後方視的にCT画像を見直すと、左下腹部に絞扼した回腸のclosed loopと右下腹部に拡張したS状結腸を認めた。術中所見と合わせてileosigmoid knotと診断した。
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