発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015022600
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54歳男。腹痛・腹部膨満を主訴とした。3年9ヵ月前にS状結腸軸捻転に対して腹腔鏡補助下S状結腸部分切除術の既往があった。腹部X線像および腹部CT検査では、左側大腸が嚢胞状に拡張し拡張部に前回吻合に使用したステイプルを認め、S状結腸軸捻転の再発と診断し、内視鏡的に整復した。その後も3ヵ月間に二度の軸捻転が起こったため、前回の小開腹創を利用した5ポートによる腹腔鏡手術を行った。嚢状に拡張した腸管とその周囲に大網が巻き付き、一部大網同士が癒着していたが、癒着を剥離すると拡張腸管は容易に体外に引き出すことができたため切除し、機能的端々吻合を行った。組織学的に特異的所見は認めなかった。術後経過良好で、1年経過して再発所見は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014