発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015199779
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60歳代女。腹痛、腹満感を伴う腹部腫瘤を主訴に、当院婦人科にて巨大卵巣腫瘍と診断され手術予定であった。術前PET検査では卵巣腫瘍以外に2ヶ所のFDG高度集積が確認され、消化管精査で上行・横行結腸癌の合併が判明したため当科紹介となった。PET、CT、注腸および大腸内視鏡所見、生検の結果、卵巣癌、上行結腸癌、横行結腸癌の診断で、卵巣腫瘍摘出術、右側結腸切除および横行結腸切除術を施行した。卵巣腫瘍は38×20cm、3400gで、病理組織学的に線維腫と診断された。上行結腸癌はI型、stage II、横行結腸癌は2型、stage IIIaで、いずれも中分化型腺癌であった。術前に認めた胸腹水は術後消失し、Maigs症候群と考えられた。術後はXELOX療法を施行し、現在再発なく経過観察中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2015