発行日 2015年3月1日
Published Date 2015/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015199778
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77歳女。右下腹部痛を主訴に、かかりつけ医療機関にて回盲部の腫瘤とDouglas窩の液体貯留を指摘され、当院紹介入院となった。血液検査ではWBC、CRP値の上昇を認め、腹部造影CT所見より腹腔内膿瘍を伴う穿孔性虫垂炎を疑い、緊急手術を行った。開腹所見で回盲部は周囲腹膜とともに強固に癒着し、腫瘤状となっており、虫垂の判別が困難であったため、回盲部切除術を施行した。病理組織学的に切除虫垂には管状腺腫を認め、腺腫部分での虫垂壁の破壊から急性穿孔性虫垂炎に至ったと考えられた。術後、縫合不全・創感染を併発したが、保存的治療にて改善し、その後の経過は良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015