保存版 消化器外科領域の希少悪性腫瘍 その他の希少悪性腫瘍
腹膜偽粘液腫の診断と治療
清崎 浩一
1
,
斉藤 正昭
,
力山 敏樹
1自治医科大学附属さいたま医療センター 一般・消化器外科
キーワード:
温熱療法
,
腫瘍局所灌流療法
,
抗腫瘍剤
,
集学的治療
,
治療成績
,
腹膜偽粘液腫
,
細胞減量手術
,
腹膜切除
Keyword:
Antineoplastic Agents
,
Combined Modality Therapy
,
Hyperthermia, Induced
,
Pseudomyxoma Peritonei
,
Chemotherapy, Cancer, Regional Perfusion
,
Treatment Outcome
,
Cytoreduction Surgical Procedures
pp.1137-1139
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2015008967
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腹膜偽粘液腫(pseudomyxoma peritonei:PMP)はまれな疾患で,粘液癌が腹腔内に播種し,腹腔内に多量の粘液が貯留した病態である.原因は虫垂であることが多く,その発育は一般的には緩徐である.腹腔内に限局し,遠隔転移を起こすことは通常はないが,最終的には臓器障害をきたし致死的となる.治療としては,欧米においては完全減量切除(cytoreductive surgery:CRS)+腹腔内温熱化学療法(hyper­thermic intraperitoneal chemotherapy:HIPEC)が広く受け入れられているが,本邦では姑息的な減量手術と全身化学療法が行われていることがほとんどである.
©Nankodo Co., Ltd., 2014