発行日 2014年1月1日
Published Date 2014/1/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2014140149
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症例は66歳男性で、右下腹部痛を主訴に、近医にて経口抗菌薬による保存的治療を受けるも改善せず、急性膵炎の疑いで当院紹介となった。入院時、Blumberg徴候および筋性防御陽性で、血液検査では著明な炎症所見を認め、腹部CTで虫垂先端部に内部にairを含む膿瘍の形成を認めた。以上より、急性虫垂炎と診断し、緊急虫垂切除術を施行した。病理組織学的に急性虫垂憩室穿孔を併発した虫垂杯細胞カルチノイドと診断され、リンパ節D3郭清を伴う回盲部切除術を追加した。術後経過は良好で、術後2年の現在まで再発は認めなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2014