外科医必読 膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)のすべて
IPMN癌予測ノモグラムの診断能 最近の分枝型IPMN切除例におけるexternal validity
清水 泰博
1
,
金光 幸秀
,
佐野 力
,
千田 嘉毅
,
伊藤 誠二
,
小森 康司
,
安部 哲也
,
三澤 一成
,
伊藤 友一
,
木村 賢哉
,
植村 則久
,
肱岡 範
,
山雄 健次
,
木下 平
1愛知県がんセンター中央病院
キーワード:
癌腫
,
細胞診
,
膵液
,
膵切除
,
膵頭十二指腸切除
,
性因子
,
腺腫
,
ROC曲線
,
検査予測値
,
リスク評価
,
腫瘍量
,
ノモグラム
,
膵管内乳頭腫瘍
Keyword:
Adenoma
,
Carcinoma
,
Cytodiagnosis
,
Pancreatectomy
,
Pancreatic Juice
,
Predictive Value of Tests
,
Sex Factors
,
ROC Curve
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Risk Assessment
,
Nomograms
,
Tumor Burden
pp.155-160
発行日 2013年2月1日
Published Date 2013/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2013077686
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当科では,2008年までのIPMN切除例の検討で,汎用性の高い4因子(性,病型,結節径,膵液細胞診)を用いた癌予測ノモグラムを作成し,癌予測能がreceiver operating characteristics(ROC)曲線下面積(AUC)=0.903と非常に良好なことを報告した.分枝型IPMNにおけるノモグラムの診断能(外的妥当性)の検討を目的とし,2009年以降に切除し,術前に膵液細胞診を施行した分枝型21例(癌13例,腺腫8例)でノモグラムの癌診断予測能を検討した.ノモグラムの癌予測能はAUC=0.817に相当し,癌の予測確率5%をカットオフ値とすると感度85%,特異度50%,正診率71%であった.以上から,ノモグラムは最近の切除例においても良好な癌診断予測能を示した.患者ごとに癌の可能性(%)を予測でき,分枝型IPMNの治療方針決定に有用である.
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