発行日 2012年8月1日
Published Date 2012/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2012360649
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36歳女。便潜血陽性を主訴とした。大腸内視鏡で回腸末端部に約10mmの表面平滑な粘膜下腫瘍様の隆起性病変を認めた。超音波内視鏡で、病変は比較的均一な低エコー様に描出され、第2層を主体に存在していた。生検で、クロモグラニンA(+)、シナプトフィジン(+)、Ki-67指数3%であり、回腸神経内分泌腫瘍(NET G2)と診断した。造影CTでは、回腸末端に淡い造影効果のある結節性病変を認めた。明らかな所属リンパ節の腫大、肝や肺等への遠隔転移は認めなかった。臍よりカメラポートを挿入し、5ポートで腹腔鏡補助下回盲部切除術、3群リンパ節郭清を施行した。病理組織学的所見で、摘出リンパ節25個のうち、#202リンパ節に一つの転移を認めた。術後経過は良好で、現在外来通院中であった。
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