発行日 2004年6月1日
Published Date 2004/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004259848
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70歳女.右下腹部痛を主訴とした.月に1回くらいの頻度で腹鳴を伴った腹痛を自覚した.腹痛の間隔が週に1回程度と短くなり,下部消化管内視鏡で回腸癌と診断された.腫瘍マーカーCAEは,軽度の上昇が認められた.回盲弁より約10cm口側の回腸に全周性境界明瞭で表面平滑な2型腫瘍を認めた.生検の結果はgroup V(腺癌)であった.原発性回腸癌の術前診断で開腹手術を施行した.腹腔内には転移を疑わせる所見はなかった.右半結腸切除術ならびに3群までのリンパ郭清を行った.病理では高分化ないし中分化型腺癌が漿膜下組織まで浸潤していた.現在,術後3年を経過しているが,再発の兆候は認められない
©Nankodo Co., Ltd., 2004