発行日 2015年10月1日
Published Date 2015/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016019432
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79歳女。主訴は便潜血陽性であった。下部消化管内視鏡検査では粘膜下腫瘍様を認め、1ヵ月で2型腫瘍へ進行し、生検で低分化型腺癌と診断された。PET-CTでは原発巣にFDGの集積を認め、横行結腸癌の診断で腹腔鏡補助下横行結腸部分切除+D2郭清を施行した。病理組織学的には異型細胞が充実性の腫瘍細胞巣を形成して粘膜から固有筋層にかけて浸潤し、ロゼット様形成を認めた。免疫組織学的検索ではシナプトフィジンとクロモグラニンA陽性であり、腺癌細胞の40%混在も認め、mixed adenoneuroendocrine carcinomaの診断とした。Ki-67 indexは90%以上であった。術後補助化学療法としてirinotecan・cisplatin併用療法を4コース施行し、術後2年6ヵ月経過現在、無再発生存中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2015