発行日 2011年5月1日
Published Date 2011/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011257500
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50歳男。検診で胆嚢内に腫瘤を指摘された。画像所見等により胆嚢癌、深達度mpと診断し、手術を施行した。術中の所見より、胆嚢底部に約2cmの腫瘤を認め、胆嚢は腹腔側で大網と癒着していた。胆嚢頸部のリンパ節腫大を認め、拡大胆嚢摘出術+12cリンパ節生検を施行した。術中迅速病理検査で、胆嚢扁平上皮癌が疑われた。12cリンパ節は陽性で、肝外胆管切除+リンパ節郭清を追加した。病理組織学的所見で、腫瘤は著明な角化を呈する扁平上皮癌で、壊死を伴っていた。深部は漿膜下に達するが、肝への浸潤は認めなかった。標本の全割で、腫瘍は全て角化を伴う扁平上皮癌であった。術後経過は良好で、術後2年4ヵ月の現在、無再発生存中であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2011