発行日 2003年4月1日
Published Date 2003/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2003207568
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胆嚢癌切除例のうち組織学的に胆管浸潤を認めなかった63例を対象に,その切除成績について検討した.その結果,年齢は平均64.5歳,男女比は28:35であった.肝外胆管温存例は46例,切除例は17例であった.術後5年生存率・中央生存期間は,胆管温存群でそれぞれ70.6%・166.5ヵ月,胆管切除群では53.1%・63.5ヵ月と,胆管温存群の方が良好な成績であった.進行度別には,stage I~IIIの症例では胆管切除群に比べ胆管温存群の治療成績が良好であった.以上より,胆管浸潤がなく,進行度の低い胆嚢癌症例では,胆管切除を行うことの利点はないと考えられた
©Nankodo Co., Ltd., 2003