腫瘍の術前・術中診断と術式選択
胆嚢癌の術前・術中診断と術式選択
武田 和永
1
,
遠藤 格
,
藤井 義郎
,
吉田 謙一
,
松尾 憲一
,
田中 邦哉
,
渡会 伸治
,
嶋田 紘
1横浜市立大学 消化器病態外科
キーワード:
肝切除
,
リンパ行性転移
,
術前診断
,
超音波診断
,
膵頭十二指腸切除
,
生存率
,
X線CT
,
胆嚢腫瘍
,
胆嚢切除
,
リンパ節郭清
,
外科診断
,
磁気共鳴胆道膵管造影
,
陽電子放射型断層撮影
,
胆管切除術
Keyword:
Cholecystectomy
,
Diagnostic Techniques, Surgical
,
Hepatectomy
,
Gallbladder Neoplasms
,
Lymph Node Excision
,
Lymphatic Metastasis
,
Ultrasonography
,
Tomography, X-Ray Computed
,
Survival Rate
,
Pancreaticoduodenectomy
,
Cholangiopancreatography, Magnetic Resonance
,
Positron-Emission Tomography
pp.174-180
発行日 2007年2月1日
Published Date 2007/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007136148
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胆嚢癌の進展度診断を行うには各種の検査が必要である。超音波は壁深達度判定に有用である。CTは肝転移、リンパ節転移、肝浸潤、他臓器浸潤、血管浸潤の診断に有用である。また、multi-row detector CT(MDCT)の導入により、任意の断面での評価が可能となった。磁気共鳴膵胆管造影(MRCP)は癌の胆管浸潤範囲の診断に、FDG-PETは遠隔転移の診断に有用である。術中は腹腔鏡、超音波、センチネルリンパ節の検索を行う。以上の検査をもとに進展度を決定し、治療方針を立てている。m癌では胆嚢摘出術、mp癌では肝床切除と胆管温存D1郭清、ss以深癌では肝床切除、胆管切除、D2郭清である。さらに肝浸潤を認めれば肝葉切除、十二指腸浸潤があれば膵頭十二指腸切除も考慮する。高度の間膜浸潤、血管浸潤、No.16リンパ節転移、腹膜播種陽性の場合は非切除としている。
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