発行日 2009年10月1日
Published Date 2009/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010028523
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70歳女性。患者は左腋窩腫瘤を主訴に受診となった。マンモグラフィーでは左乳房U領域に境界不明瞭な腫瘤陰影が認められ、超音波では左C領域に径1.9cmの内部不均一、境界不明瞭な低エコー像が確認された。また、穿刺吸引細胞診では小型の上皮細胞が多数認められた。以上より、本症例は悪性の左乳癌(Stage IIA)と診断され、乳房円状部分切除術および腋窩リンパ節郭清術を施行したところ、病理組織学的に乳腺glycogen-rich clear cell carcinomaであり、腋窩リンパ節転移が認められた。ホルモンレセプターがいずれも陰性であったため、残存乳房に50Gy照射し、weekly paclitaxelを4クール施行した結果、目下、術後18ヵ月経過で再発は認められず、生存中である。
©Nankodo Co., Ltd., 2009