発行日 2005年10月1日
Published Date 2005/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006036931
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
60歳女性.患者は転倒し,右前胸部を打撲後,右胸部痛が出現し受診となった.乳房の視触診,マンモグラフィ(MMG)では異常を認めず,経過観察したところ,3ヵ月後に右乳房打撲部に違和感を認めた.MMGでは異常を認めなかったが,乳房超音波では打撲部の右乳房CD領域に外側陰影を伴い境界明瞭,内部不均一の低エコー腫瘤を認め,穿刺細胞診にて悪性と診断した.乳房MRIで同部位の乳腺にretractionを認め,ガドリウム造影にて不整に造影される腫瘍を認めた.以上より,右乳癌Stage1と診断し,右乳房温存術,同側腋窩リンパ節郭清を施行した.病理組織学的に乳腺アポクリン癌と診断され,術後,放射線療法を行った後,CMF療法を施行中で,現在再発徴候はみられていない
©Nankodo Co., Ltd., 2005