発行日 2011年8月1日
Published Date 2011/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2011338680
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切除可能残胃癌16例を術後再発群6例、無再発群10例に分け、予後規定因子について検討した。その結果、組織型は両群間で有意差がみられなかった。だが、再発群では深達度が深く、リンパ管侵襲のある進行胃癌症例が有意に多かった。また、無再発群では早期癌が有意に多く、生存期間が有意に長かった。尚、全例の5年生存率は59.6%であった。以上より、残胃癌でも早期治療を行えば予後は良好であるが、一方で手術時に根治的手術を行ってもリンパ節転移、リンパ管侵襲のある進行した症例では術後再発の可能性が高く、リスクの高い症例では術後補助化学療法を含んだ集学的治療が必要であると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011