発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009037040
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48歳女性。患者は悪心、嘔吐、食欲不振、体重減少、間欠的腹痛を主訴に、はじめ著者らの施設にある内科を受診、腹部単純X線にて腸閉塞を指摘され、精査加療目的で外科へ救急入院となった。立位単純X線では多発する鏡面像と小腸の著明な拡張が認められ、更に腹部造影CTでは小腸の著明な拡張、管腔内の液体貯留、左卵巣の嚢胞がみられた。一方、イレウスチューブ造影では小腸に多発する狭窄を認め、狭窄部ではチューブ先端が翻転し、先進しなかった。保存的治療では限界があったため、イレウス解除術を施行する方針とし、これを行なった結果、手術所見では腸管子宮内膜症による腸閉塞が確認され、狭窄の強い部分のみ切除し、凍結骨盤となっていた子宮内膜症に対しては手術操作を加えなかった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008