発行日 2016年6月1日
Published Date 2016/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2016351588
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44歳女性。腹痛と嘔吐を主訴に受診後、腸閉塞の診断で入院となった。腹部造影CTでは盲腸内に円筒状の造影効果を示す隆起性病変が認められたが、明らかな虚血を示唆する所見はみられず、絞扼性腸閉塞は否定的であった。以後、イレウス管を留置したが、排液が持続、保存的治療に抵抗性であった。病歴より、回腸子宮内膜症による腸閉塞、あるいは虫垂子宮内膜症による虫垂重積が疑われ、イレウス管留置から第4病日目に腹腔鏡下手術を施行した。その結果、手術所見では虫垂・回腸子宮内膜症による虫垂重積・腸閉塞が確認され、腹腔鏡補助下に回盲部切除術を施行、術後は経過良好で、第10病日目に退院、目下は婦人科にて経過観察中である。
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