発行日 2008年11月1日
Published Date 2008/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2009037038
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58歳女性。患者は肺炎にて著者らの施設にある呼吸器内科へ入院加療中、突然の右下腹部痛が出現し、外科へ紹介となった。腹部単純X線では小腸ガスが認められたが、腸管拡張、遊離ガスは認めず、右腸腰筋陰影の消失を認めた。腹部CTでは右腎前部、十二指腸下降脚、上行結腸に囲まれる部位に気腫と液体貯留がみられ、上行結腸には多発性の憩室症が確認された。以上より、本症例は上行結腸憩室穿孔と診断され、同日手術が行なわれた。その結果、術中所見では十二指腸下降脚に憩室穿孔が確認され、憩室切除、縫合閉鎖、ドレナージが施行された。以後、手術より7病日目にドレーンよる少量の腸液が排泄され、ドレーン造影でminor leakageが認められたが、絶食のみで保存的に改善し、術後45病日目に軽快退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2008