発行日 2010年4月1日
Published Date 2010/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010160806
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82歳女。上腹部痛、悪心を主訴とした。入院時検査、腹部CT、上部消化管内視鏡各所見より、十二指腸下行脚Vater乳頭部の口側近傍の穿孔と判断した。同部に内視鏡的経鼻胆管ドレナージ(ENBD)チューブを挿入して造影検査を行い、十二指腸穿孔による右後腹膜膿瘍と診断した。ENBDチューブを膿瘍腔内に留置したところ、膿瘍腔は2週間後に著明に縮小し排膿もなくなったため、チューブを抜去した。4週間後に再度上部消化管内視鏡検査を行い、結石による十二指腸憩室穿孔と判断した。入院45日目に憩室の一部切除を行って嵌頓していた結石を摘出し、術後29日目に退院となった。
©Nankodo Co., Ltd., 2010