発行日 2007年12月1日
Published Date 2007/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2008117112
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90歳以上の超高齢者19例20手術を検討した。待機手術、緊急手術とも重要臓器の急性臓器不全状態がない症例を手術適応とした。術前検査値異常項目は平均3.7±1.8項目で、最も異常が多かったのは高血圧16例であった。術後合併症は良性疾患13例中9例、悪性疾患7例中5例に認められ、せん妄9例、肺炎4例等であった。術後のADLは、術前と変化なしの8例(不変群)、術前より低下の12例(低下群:死亡2例を含む)であった。不変群は、全例、術前ADLは「自立」であり、自宅より入院し、自宅へと退院した。術前検査異常項目は、不変群:2.75±1.91項目、低下群:4.33±1.56項目であった。術前のADLに問題がなく、重篤な合併症のない90歳以上の症例は、積極的に手術を検討してよいと考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2007