発行日 2006年2月1日
Published Date 2006/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2006151904
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高齢者に対する腹腔鏡下大腸手術(LC)の安全性について,術後合併症の観点から検討した.対象は1999~2005年に施行したLC 228例と開腹(OC)281例で,各々80歳以上の高齢群と60歳代群に群別し,術前危険因子,手術規模,術後合併症を比較した.高齢群は60歳代群と比較して女性が有意に多かった.その結果,LC例の高齢群は60歳代群よりも術前危険因子保有率および出血量が有意に多かったが,術後合併症発症率は両群に有意差はなかった.一方,OC例の高齢群は60歳代群よりも手術時間および出血量が有意に少なかったが,術後重篤合併症発生率が多い傾向にあった.LCの低侵襲性が高齢者の不利を緩和する可能性が示唆された
©Nankodo Co., Ltd., 2006