肝細胞癌切除後の長期成績向上を目指して
初発病巣の治療 門脈腫瘍栓に対する肝切除
猪飼 伊和夫
1
,
波多野 悦朗
,
安近 健太郎
,
中島 研郎
,
瀬尾 智
,
上本 伸二
1京都大学 大学院外科
キーワード:
Cisplatin
,
Fluorouracil
,
肝細胞癌
,
肝切除
,
腫瘍多剤併用療法
,
生存率
,
門脈
,
流血中腫瘍細胞
,
治療成績
,
肝動脈内注入化学療法
Keyword:
Antineoplastic Combined Chemotherapy Protocols
,
Cisplatin
,
Fluorouracil
,
Hepatectomy
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Neoplastic Cells, Circulating
,
Portal Vein
,
Survival Rate
,
Treatment Outcome
pp.515-519
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007209491
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門脈腫瘍栓は肝細胞癌のもっとも重要な予後因子であり、非治療例の予後はきわめて不良である。われわれはこれまで門脈第一次分枝または門脈本幹に腫瘍栓を合併した高度進行肝細胞癌に対し積極的に外科治療を行ってきた。2001年までの肝切除症例における5年生存率はVp3:12%,Vp4:7%であり、腹水、プロトロンビン活性値、腫瘍径が独立した予後因子であった。2001年以降は肝切除後の補助療法として肝動脈注入化学療法を導入し、著明な予後の改善が得られている。
©Nankodo Co., Ltd., 2007