進行肝細胞癌に対する治療戦略(集学的治療を含めて) 外科的治療
門脈腫瘍栓合併肝癌に対する外科治療
青木 琢
1
,
窪田 敬一
1獨協医科大学 第二外科
キーワード:
肝細胞癌
,
肝切除
,
門脈
,
流血中腫瘍細胞
,
治療成績
,
肝動脈塞栓術
Keyword:
Hepatectomy
,
Carcinoma, Hepatocellular
,
Neoplastic Cells, Circulating
,
Portal Vein
,
Treatment Outcome
pp.145-149
発行日 2017年2月1日
Published Date 2017/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2017116842
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門脈腫瘍栓(portal venous tumor thrombus:PVTT)合併肝細胞癌の予後はきわめて不良であるが,一部の症例に対しては外科治療が可能であり,近年,手術の安全性および,安全かつ確実にPVTTを摘除する手術手技が確立されてきている.切除後の短期成績は他治療法と比較して明らかに良好であると考えられるが,特にVp3,Vp4症例の5年生存率はいまだ10~20%にとどまっており,長期予後改善への方策が課題となっている.外科切除と補助化学療法,放射線療法などの組み合わせによる集学的治療の開発が期待される.
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