発行日 2004年9月1日
Published Date 2004/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004301628
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25歳女.主訴は腹痛.腹部CT所見で上行結腸から横行結腸にかけて,内部は高吸収域と低吸収域が混在する層状構造を認めた.注腸X線所見で右結腸曲に腸重積症に典型的な円形欠損像とカニの爪像を認めた.以上の検査所見より,回結腸型の腸重積症と診断し緊急手術を施行した.回盲部腫瘍を先進部として横行結腸まで重積しておりHutchinson手技にて整復し,腫瘍部を含めて回盲部切除術を施行した.切除標本所見で回腸末端部に球形で表面にびらんを伴う腫瘍が認められた.病理組織所見で腫瘍部には血腫が認められ,血腫近傍には好酸性の胞体を有する紡錘形の細胞の増生を認めた.また,拡張した毛細血管が豊富に認められた.紡錘形の細胞は免疫染色でSMA,デスミン染色陽性,c-kit染色陰性などより平滑筋腫と診断された
©Nankodo Co., Ltd., 2004