発行日 2004年4月1日
Published Date 2004/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2004197369
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症例1:38歳男.右上腹部痛が出現し,検査所見ではWBC及びCRPが高値を示し,腹部MRIで腹壁の炎症性腫瘤を認めた.腫瘍を切開すると魚骨を認め,摘出し腫瘍ドレナージを行った.症例2:52男.下腹部痛を認め,検査所見ではWBC及びCRPが高値であり,腹部CTで小腸を穿通した魚骨と思われる石灰化像を認め,周囲の腸管の壁肥厚を認めた.魚骨による消化管穿孔と診断し緊急手術を施行したところ,魚骨が回腸の壁外へ穿通していた.魚骨を除去,穿通部を縫合閉鎖した.症例3:43歳男.爪楊枝を誤飲し,特に症状なく経過していたが,4日後に下腹部痛が出現した.WBC及びCRPが高値を示し,腹部CTにて骨盤腔内の小腸は拡張し小腸壁の肥厚を認めたが,異物は同定できなかった.異物による消化管穿孔との診断で緊急手術を施行し,爪楊枝が回腸の壁外に穿通しているのを認めた.爪楊枝を除去,穿通部を縫合閉鎖した
©Nankodo Co., Ltd., 2004