発行日 2006年11月1日
Published Date 2006/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2007065571
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症例1は61歳男。カニ鍋を食べた後に出現した心窩部痛が右下腹部痛へと移動し、近医で点滴を受けたが、痛みが増強したため受診した。入院時、筋性防御及びBlumberg徴候を伴い、画像検査で右腸骨翼に重なる3cmの線状異物陰影を認めた。右傍腹直筋切開を施行し、Treitz靱帯から100cmの小腸にカニ爪の穿孔を認め、部分切除及び端々吻合を行った。症例2は64歳女。スッポンのからあげを食べた2日後に下腹部痛が出現した。左下腹部に限局する軽度の筋性防御とBlumberg徴候が見られ、画像検査ではS状結腸に3cmの線状高濃度陰影を認めた。大腸内視鏡検査で骨のような異物の穿孔を認めたが、完全な固定と穿孔部からの膿の漏出も見られたため下腹部正中切開を行い、Hartmann手術を施行した。摘出異物はスッポンの骨であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2006