発行日 2010年3月1日
Published Date 2010/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00393.2010155752
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
58歳男。銀ダラの骨を誤飲した後より、食後の下腹部痛が出現した。腹部CTで右下腹部に腸管壁の肥厚を伴う2×3cm大の腫瘤を認め、その中に魚骨と思われる線状の高吸収域を認めた。腹部超音波では、同部位の腸管壁内に音響陰影(AS)を伴う長さ15mmの高エコーを認めた。緊急手術を施行し、小腸は炎症性に一塊となっており、小腸壁は発赤浮腫状で膿苔付着を認め、小腸漿膜には2mm大の穿孔部と膿汁流出を認めた。回腸を切除・吻合し、摘出標本所見で魚骨様の棒状組織を確認した。術後経過は良好で、術後13日目に退院した。
©Nankodo Co., Ltd., 2010