発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017264359
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症例は44歳女性で、8年前に検診の胸部X線像で右胸壁に接する結節影を指摘された。8年間の経過観察で結節が増大した。胸部単純CTで右第3肋間の結節は27×12mmと8年前より増大した。胸部単純MRIでは、Extra pleural signを示す結節は、T1強調画像で均一な中等度の信号、T2強調画像で不均一な中等度の信号を呈した。胸部単純CTおよびMRIの所見から壁側胸膜原発の孤立性線維性腫瘍(SFT)や胸壁由来の神経原性腫瘍などを強く疑い、診断と治療を兼ねて腫瘍を摘出した。迅速診断は紡錘形細胞と線維化を伴うSFTで、手術を終了した。病理所見により、臓側胸膜由来のSFTと診断した。術後2年間の経過観察で再発を認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2017