発行日 2017年6月1日
Published Date 2017/6/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2017264360
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症例は81歳男性で、発熱、咳嗽、右下肺野異常陰影で受診した。肺炎として抗生物質治療を行い軽快した。翌年の胸部CTで空洞壁の肥厚など陰影が変化していたため気管支鏡検査を施行し、経気管支肺生検で腺癌と診断した。炎症反応の上昇を認めたが腫瘍マーカーの異常はなかった。X線所見にて、入院時には右下肺野に浸潤影を認めた。CT所見では、前年の胸部CTでは右下葉ではスリガラス状陰影と空洞性病変を認め、翌年の胸部CTでは右下葉に空洞性病変の増加と腫瘤陰影の出現を認めた。右下葉切除+リンパ節郭清を施行した。術後経過は良好であったが、本人の希望により術後化学療法は施行しなかった。手術7ヵ月後に両肺転移と癌性リンパ管症を併発し癌死した。
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