発行日 2007年8月1日
Published Date 2007/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2007291725
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62歳女性。患者は横隔胸膜原発の胸膜孤立性線維性腫瘍(SFTP)に対する腫瘍・左横隔膜合併切除術後19ヵ月目に咳嗽、呼吸困難が出現し、精査加療目的で、著者らの施設へ紹介入院となった。精査の結果、SFTP切除後の左胸腔内播種再発と診断され、左胸膜肺全摘、横隔膜合併切除および縦隔リンパ節郭清術が施行された。病理組織学的に悪性で、前縦隔リンパ節への転移を認め、初回切除標本と再発腫瘍との間に組織学的悪性度の亢進が確認され、再発形成は播種であった。術後は経過良好であったが、再手術後7ヵ月目に左胸腔内と腹膜に播種再発を認め、腹腔内温熱化学療法、全身化学療法を行ったが、再手術後15ヵ月目に患者は腫瘍死した。
©Nankodo Co., Ltd., 2007