発行日 2015年8月1日
Published Date 2015/8/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015395176
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77歳男。失神発作を主訴とした。約2年前、大動脈弁閉鎖不全症に対しブタ膜生体弁を用いた大動脈弁置換術を受けていた。心胸郭比54%で、経胸壁心エコーで高度な大動脈弁狭窄を認め、機械弁を用いた弁置換術を施行した。手術所見では生体弁の弁尖3枚ともに黄褐色付着物により肥厚しており、人工弁輪にも同様の付着物が取り巻いていた。病理組織所見では弁尖3枚とも弁膜および付着部に線維性肥厚とパンヌスの形成を認めた。全体に血栓付着を認めたが、炎症細胞の浸潤や石灰化はなかった。術後経過は良好であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2015