発行日 2014年3月1日
Published Date 2014/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2014204296
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65歳男。労作時呼吸困難を主訴とした。大動脈弁閉鎖不全症の診断で大動脈弁置換術を行ったが、人工弁脱落を繰り返した。血液検査でCRPおよびESRの高値を認め、溶血性貧血を来たしており、心エコーで右冠尖-無冠尖にかけ約半周にわたり人工弁が大動脈弁輪より離解し、人工弁周囲逆流による大動脈弁閉鎖不全症IV度を認めた。胸骨正中でアプローチし、体外循環下にFreestyleステントレス生体弁を用いた大動脈基部置換術を施行した。病理検査で大動脈壁および弁輪部にfibromyxoid change、炎症細胞の浸潤を認め、大動脈炎症候群の所見を呈していた。大動脈炎症候群が人工弁脱落の原因と判断してプレドニゾロンの内服を開始し、術後8年以上経過した現在、再発は認めていない。
©Nankodo Co., Ltd., 2014