発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015008989
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症例は78歳女性で、僧帽弁狭窄症に対し直視下交連切開術、僧帽弁置換術、三尖弁輪形成術、徐脈性心房細動に対するペースメーカー植込み術を行った。感冒症状が出現し、市販の風邪薬を内服した。黒色便、ふらつき、労作時の易疲労感を自覚したが様子をみていた。鉄欠乏性貧血を認め便潜血検査は陰性であった。心電図は心房細動で脈拍60回/分であった。胸部単純X線で心胸郭比76%と著明な心拡大があった。上部消化管内視鏡で萎縮性胃炎は認めたが胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの所見を認めなかった。経胸壁心臓超音波検査所見で左房、右房ともに著明な心拡大を認めた。人工弁透視所見で2~3心拍に1回程度の割合で人工弁葉の開放制限を認めた。僧帽弁位人工弁機能不全と診断し、再々手術を行った。
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