胸壁・横隔膜の手術-その2 横隔膜交通症
横隔膜交通症に対する胸腔鏡下手術の工夫
土屋 武弘
1
,
佐野 厚
,
深見 武史
,
柳 麻衣
,
吉浦 辰徳
,
小林 竜
1茅ヶ崎市立病院 呼吸器外科
キーワード:
横隔膜
,
胸腔鏡法
,
胸水
,
再手術
,
再発
,
糸球体硬化症-巣状分節性
,
持続的外来腹膜透析
Keyword:
Diaphragm
,
Glomerulosclerosis, Focal Segmental
,
Peritoneal Dialysis, Continuous Ambulatory
,
Pleural Effusion
,
Recurrence
,
Reoperation
,
Thoracoscopy
pp.963-966
発行日 2014年10月1日
Published Date 2014/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00349.2015008973
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症例は54歳女性で、45歳時に巣状糸球体硬化症と診断された。持続腹膜透析(CAPD)を開始し、翌日、右胸痛、乾性咳嗽が出現した。胸部X線で右胸水貯留を認め、99m Tc-MAA、HAAシンチグラム検査で腹腔内より胸腔内への移行が認められ、右横隔膜交通症と診断された。CAPD継続の希望が患者にあり、手術を行った。第4病日にCAPDを再開し、胸水の貯留なく、胸腔ドレーンを抜去した。第7病日に退院し、再発なく経過したが、術後4ヵ月より再度咳嗽が出現した。精査で左横隔膜交通症と診断され、再度手術を行った。第3病日に胸腔ドレーンを抜去し、第4病日CAPDを再開した。問題なく第7病日に退院し、再発なく経過している。
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